2018年3月March Madness 三月の狂気

om purnam adah purnam idam, purnat purnam udachyate, purnasya purnam adaya, purnam evavashishyate

あれは完全である。これは完全である。完全なるものから完全なるものが明らかになる。完全なるものから完全なるものが消された時、残るものはまた完全である。
ヤユールヴェーダとイーシャウパニシャドより

理解しなさい、あなたの本質は純粋な光だけだ、ということを。それを自覚するのも、自覚されるのも、ともに生まれては消えるものだということを。理解しなさい、その両方を可能にし、その両方を不可能にするものは、ただあなたの実存だけ、ということを。つまり「これ」や「あれ」になる(である)ことではなく、「存在する:有」と「存在しない:無」を純粋に認識することだけだ、ということを。”
ー シュリ ニサルガダッタ マハラジ

「This これ」と「That あれ」という、完全に二つに分離された大型の宇宙ショッピングセンターがありました。マーケティング戦略とブランドイメージ競争のため「This これ」と「That あれ」戦争をすることとなり、お互いを脅迫していました。
「This これ」の統治者は「Thisius ディスウス」という名の立派な王様で、「That あれ」の統治者は「Thatusu ザットウス」と言い、同じく立派な王様でした。どちらの統治者も自由で開放的な市場を信じていたのですが、お互いに生存する為に競争することは必要だという欲深く利己的なアドバイザーの助言に影響されてしまったのです。この競争は両方の王様たちが「WMD 大量破壊兵器」を生産するまではまだ破壊的ではなかったのです。
「This これ」の世界に住む人々は「These これら」と呼ばれ、「That あれ」の世界に住む人々は「Those あれら」と呼ばれていました。「This これ」と「That あれ」の両国はお互いを破壊し、宇宙マーケットを支配する為に危なかしい戦闘に置かれていました。この戦闘の結果が「All That Is 全てであるもの・大いなる全て」の未来を決定します。「These これら」 も「Those あれら」 も似た者同士で「These これら」と「Those あれら」は宇宙ショッピングセンターの地下で絶望的な戦闘を続け、沢山の血を流し、命と富を失いました。この戦争は一生涯続き、「The War to end All Wars 全ての戦争を終える戦争」又は「The Great Liquidation 大いなる清算戦」と知られるようになりました。

「The War to end All Wars 全ての戦争を終える戦争」が終わる頃、そのまま残った数名の「These これら」と「Those あれら」は時間と空間のマーケットの支配することについて獰猛で頑固でした。彼らは自分たちの商品を消費させる為だけに人間を繁殖し始めたのです。用意周到な立案者たちは新しく「Liberation Through Acquisition of This and That 獲得によるこれとあれの解放」という宗教で説教していた聖職者階級の人間を開発する必要がある事を知っていました。
「This これ」や「That あれ」はどちらも「その大いなる戦」は実際には存在しなかったのにも関わらず、人間たちはそれらが存在し、人間の幸福は獲得による解放の道を知る事を予言する事だと信じていました。人間の人生に満足感を与えるものは「This それ」と「That あれ」を所有する事でした。幸福を購入するか盗むという考えは革命的なクロー ン枝術によりもっとも支配てきな人間の特徴となりました。人間たちは「Book of the Way from Here to Thereここからあそこまでの方法の本」を見た人が「This これ」と「あれ That」を所有し、“真実の道を知り幸福の所有者”であると信じていました。これこそが獲得による解放だったのです。

全体性や完全性に対する私たちの認識は貧困に関する物語から由来します。完全になる唯一の方法は他人の人生を貧困にさせる事でした。私たちは新しいiPhoneを最初に手に入れる為に急いで家電量販店へ、ハリケーンが来る前には食料品店へ急ぎます。実際には十分に所有できない恐怖に生きる真の貧困をほんの一部の人しか経験していないにも関わらずであります。結果的に、常に物足りなさを感じ、もっと得る為に争います。貧困層は決して十分に得ることはなく、富裕層も同じ宿命から苦しむのです。なにも幸福を買うことなんてできません。なにも満足感を買うことはできません。不幸を育む限りなにも私たちの渇望を満たすことはできません。

スワミビヨンダナンダ Beyondanada は彼の商品(”Nothing 無”のラベルが貼られた空の箱)を売り込む為にこう言いました。“あなたがどんな問題を抱えているとしても、それを助けることができるのは無い。ハゲを治せることは無い。酷いシミが消えることは無い。完全に安全な食べ物なんて無い。永遠に続くものなんて無い。セックスより良いことは無い。万物の極意は無だから、これらは悟りを開く究極のツールである。Nothing(=無) を理解できれば、 Everything (=すべて)を理解できる。”
ちなみに、Nothing(= 無 )という単語を理解するための鍵は、この単語の構成要素を「No-Thing なにも無い, No-This これじゃない, No-That あれじゃない」と言った感じで分けて分析することです。すべてのものが実は完全(=それで十分)なのだと自覚できれば、あなたが達成感と満足感を感じられるのではないでしょうか。