2020年2月 LIFE: A CONTINUOUS MOVEMENT – RHYTHM, FLOW, & CHANGE 人生: 継続的な動き-リズム、流れ、そして変化

krama nyatvam parinama nyatve hetuh

原因は、連鎖の展開を決定づける。

パタンジャリのヨガスートラ 3章15

マインドは、その遅さよりも遅く、そして、その速さよりも速く動くように訓練しなければならない… もしマインドが、光の速さよりも速く、電磁波よりも速く、そして細胞生理機能の新陳代謝よりも遅くなることが出来たら、そう出来た時にだけ、自然の中で変化が進んでいると気付く事が出来る。この自己統制の成り行きの中でマインドはいかなる変化にも気付くこと(そして対応すること)ができる。
-シュリ ブラフマナンダ サラスワティ

今となっては20年以上ニューヨークで暮らしている。身体的にも、精神的にも、そしてエネルギー的にも、物事の速さに付いて行くとはどういう事かという感覚を私は備えた様に感じている。週末、夫と私はニューヨーク北部へ行きます。私たちの家は通りの最後にあります。人に会うことも、車の音を聴くこともなく週末が通り過ぎることもあります。週末の終わりには、物事の遅さに適応するとはどういうことかを知る様に感じます。
ドキュメンタリー映画「What is Real?」の中で、デイビッド ライフは、「あらゆるものは完璧である。(私たちが)その視点に立って世界を見ない限りは、良い変化というものは支援される事がない。何故なら、(私たちを)取り巻く世界は何かが間違っているという(私たちの)視点をこんがらがせるからだ。ヨガを教える僕の理由の中には、ヨガは何かを共有することというのがあった。何かを変える事では無かった。そして、僕が共有している中には、世界が必要としている変化に合わせて変化していくという考えがあった。変化は容赦なく起きる。そしてそれに対して私たちに責任はない。」という事を思い出させています。
動きの中には、夜明けから夕闇へ、夏から秋へ、壮年期から晩年期へ、などがあります。母なる自然は、人生とは途切れない動きであることを知らしめます。時には加速的に、そして、時にはゆっくりとした動きであると。変化は動きと同義です。変化するリズムの中にある人生と共に流れていくことは、それと共に調和しながら生き残るためには必要不可欠です。その根源では、この一直線の表れの一方で、そのもの全てにおける本来の完璧さという深い認識を私たちは経験します。私たちが接触する全ての人と物事の中に真の偉大なる自己があることが明白であることも含まれています。私たちの思考、言葉、行動という全てを満たしている意図を、この途切れない動きに順応させていくことで、この世界で私たちが見たい「その変化」の幕が開かれ始めるのです。
ヨガの哲学では、苦しみとは変化することへの抵抗であると定義されています。苦しみとは、私たちの真の自我が、喪失あるいは変化によって脅かされていると、私たちが(誤って)捉える習性と記憶の組合せのサインです。苦しみは、しがみつきや手放さない状態です。それは欲望や恐れから起こり、人生の流れと共に動くことへの抵抗を創ることになります。それは、母なる自然を含めて、私たちの目下の環境のあらゆる部分にコントロールや支配を用いる傾向へ屈服することにあります。可能性を排除している間、実際に必要なことは今ある変化の眺望に調和を取り戻すために私たち自身の意図と行動を洗練することなのです。
マントラのチャンティング、ヨガアーサナそして瞑想は、リズム、流れ、そして変化に対する感性を養います。人生そして自然の流れに追いつく能力は、相互に私たちの体の中で移転されます。それは、一瞬一瞬の感性に結びついていたり、変化の速度の質や量への適応能力だったりするのです。

本文:モニカ・ジャギー和訳:荒木沙実